川原観音堂・滋賀草津市「古仏の特徴を持つ、独特な雰囲気の十一面観音像」
2020年11月3日
日帰りで滋賀に行って来ました~!
大津市歴史博物館で開催された「聖衆来迎寺と盛安寺」展と、栗東歴史民俗博物館で開催された「栗田郡の神仏 祈りのかがやき」展をハシゴしようと計画をしていました。
でも、せっかく滋賀まで行くなら仏欲が湧いてしまいます!行けるところまで行きたい!
ということで、草津市の川原観音堂(かわらかんのんどう)の十一面観音さと大津市の北保町自治会館(弥勒堂)にいらっしゃる弥勒如来さまもプランに入れちゃいました!
朝早い新感線で9:00に京都入り!
京都からJR草津駅へ…!
先ずは草津市の川原観音堂をお参りしました。
草津駅からバスで行く手段もありましたが、お天気が良いので30分ほど歩いて向かうことにしました。
住宅街を歩き、道路を渡ると最勝寺というお寺が見えてきました。最勝寺のちょうど向かいに川原観音堂があります。
到着すると、世話方さんが入り口を開けて待っていてくださいました。
この観音堂は、「十人衆」と呼ばれる地域の方々によって管理されています。世代交代を繰り返しながら、常に10人の方がお守りしているそうです。
さっそくお堂に上がらせていただき、十一面観音さまを独り占め状態〜!
年代不詳 独特な雰囲気の十一面観音像
■十一面観音立像
草津市指定文化財 / 像高159,3cm / 平安時代初期(?)
一度拝観したらなんとも忘れ難い、個性的なお姿をしていました。
切れ長の大きな目と高い鼻筋、唇やあご先のぷっくりした凹凸。輪郭はやや面長で、それぞれのパーツがはっきりとした彫りの深いお顔立ちをしています。
お身体は全体的に引き締まっています。
特にウエストが細い!横から見たらお腹の厚みはどんなもんなんでしょうね??前から見た感じだと平べったくなっていそうな…
少し離れて見てみると、胴と手が長めのシルエットがなんだか神秘的に感じてきました。
それから、衣文の彫りが深く鋭い!
特に、中央に流れるS字のカーブが立体的で美しく、限界まで顔を近づけてじーっと見つめてしまいました。
そんな私の姿を見て、世話方さんが口を開きます。「この観音さんのどこがどういいんですか?」と(笑)
「古い仏さまのような特有の違和感を感じるところ…ですかね?ミステリアスというか…」と、突さに訳のわからないことを言ってしまいました(笑)
この十一面観音さまの昨年代については、平安時代初頭という説が有力のようですが結論は出ていないようです。
世話方さんがおっしゃっていましたが、平安時代にそれより前の古い時代の様式を取り入れて作られたんじゃないか?と。
とにかく、他にない個性的な造形の十一面観音さまに釘づけでした。
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《川原観音堂アクセス》
住所:滋賀県草津市川原2丁目10
※最勝寺の向かいに観音堂があります。
※1月17日・8月17日ご開帳
※ご開帳以外の拝観は問い合わせが必要です
http://kanko-kusatsu.com/