大報恩寺・京都府京都市「千本釈迦堂の美仏!六観音像と十大弟子像」
2010年 京都のオフ会に参加した時のレポートです。
この日、最後に訪れたのは大報恩寺(千本釈迦堂)でした。
すぐ近くの北野天満宮を参拝してから向かう事になりました。北野天満宮から歩いて5分ほど。
大報恩寺と言えば、鎌倉時代・定慶作の六観音像。
そして、数年前に訪れた時の強烈なインパクトとして記憶に残っているのが、本堂奥に陳列された様々なおかめさんです。
境内に入ると、大きなおかめさんが笑みを浮かべてお出迎えしてくれました。
まずは本堂のお隣にある霊宝殿へ向かいます。
霊宝殿の中は広々としており、体育館の様に天井が高く開放感があるのですが、周りを囲むように祀られている仏像群を目の前にすると、仏像たちに見られている様な気がして緊張してしまうのです。この感覚はこのお寺だけかも知れません。
入口から向かって左側に、快慶作の十大弟子像、右側に定慶作の六観音像が祀られています。その他、聖観音さまや千手観音さま、誕生釈迦仏など様々です。
特に六観音が揃っているのは珍しく、この大報恩寺だけだそうです。その洗練されたお姿は仏像ファンからも大変人気があるのです。
六観音とは
聖観音、千手観音、馬頭観音、十一面観音、准てい観音、如意輪観音のメンバーで構成さえていますが、どの様な意味があるのでしょうか。
六観音信仰は中国で生まれたもので、六道(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人、天)を護ると言われています。死んでは生まれ変わりを繰り返す、六道輪廻の苦しみから救ってくださる仏さまなのです。
私はこの中で好きなのは千手観音さまと准てい観音さまです。両観音さまの何臂もの手がとても立体的で、特に千手観音さまの四十二臂の配置は、今にも動き出しそうに思えるくらい立体的に表現されています。
私が仏師の先生だったら、この千手観音さまを教科書に載せたいくらいです(笑)
快慶の十大弟子像
(大報恩寺ホームページより)
霊宝殿には、十大弟子像もズラリと並んでいます。
一部のお像に快慶とその弟子の行快の銘が記されているそうです。今にも動き出しそうなリアルなお像ばかりです。
そして本堂へ向かいます。応仁の乱などの戦火から逃れた本堂は、今では京都市内では最古のお堂となっています。
お堂の隅におかめさんの人形やらお面が沢山展示されています。ちょっと笑ってしまう物から、少し不気味なものまで、様々なおかめさんがいらっしゃいます。
おかめさんは、本堂建設中に柱を短く切ってしまった大工の夫のピンチを救い、女の入れ知恵と言われる「夫の恥を恐れ自害してしまう」のですが、おかめさんにこんな悲しいエピソードがあったとは…恥ずかしながら今回初めて知りました。
悲し過ぎますね…
今回の旅の見仏コース
法金剛院→広隆寺→仁和寺→北野天満宮→大報恩寺
《大報恩寺アクセス》
住所:京都府京都市上京区今出川通七本松上ル溝前町
TEL:075-461-5973
拝観料:500円
アクセス:京都駅から京都市営バス50号系統「上七軒」下車
四条河原町から京都市営バス10, 203号系統「上七軒」下車
京阪三条から京都市営バス10号系統「上七軒」下車
公式サイト:http://www.daihoonji.com