西福寺・京都府綴喜郡「くるくるヘアーの聖観音さまと不動明王さま」

LINEで送る
Pocket

2022年3月

子連れ見仏京都編

 

もうすぐ4歳児と6歳児を連れてワンオペ京都旅をしました〜!

 

車だったら楽なのですが、私は運転免許を持っていないので、なるべくアクセスがよいお寺でスケジュールを組んでみました。とは言っても、タクシーを使いましたし、バス停からけっこう歩きましたけど…

 

1日目:西福寺→蟹満寺→寿宝寺→福田寺(南区)

2日目:法界寺→醍醐寺→京都鉄道博物館→東寺→観智院

3日目:西念寺(下京区)→清和院→大将軍八神社→福田寺(下京区)

この日は巡礼プロこと右京さんのアテンド!

 

………

 

京都駅に到着しJR奈良線に乗り換え、京都の南「玉水」へ向かいます!

西福寺は玉水駅から徒歩5分足らずの駅近なお寺です。やたらと遠回りしたがる某マップの案内で向かうと…案の定お寺の裏側に着いてしまい、お墓が見える細い歩道を3人で猛ダッシュ!

 

到着すると、すでにご住職さまが本堂の前でお出迎えしてくださっていました。

 

 

西福寺は、奈良時代から続く真言宗のお寺です。

井出町指定文化財の聖観音さまを参拝させていただきたいとご連絡をしたのですが、他にも素敵な仏さまが大勢いらっしゃいました…!

 

 

お堂に上がると、中央にむっちりとした大日如来さまがいらっしゃいました!

平成に造られた新しいご本尊さまです。

 

その両脇に、大小さまざまな仏さまがお祀りされています。

お目当ての聖観音さまは、向かって右端にいらっしゃいました。

 

井手町内に現存する最古の仏像

■木造聖観音菩薩立像 
井手町指定文化財   /  像高111.5cm  /  平成時代中期

 

はっきりとした目鼻立ちをされていて、一見エキゾチックな雰囲気がありますが、華奢でお腹がぽこんと出ていて、幼い子どものようにも見えました。

しかも、穏やかに微笑んでおられる…!

とっても可愛らしい観音さまです!

 

 

もう一つ、注目すべきはヘアスタイル!

頭頂に結い上げた髻の毛先が渦巻きのように巻かれています…!

くるくるの髻がとってもお似合いです!

 

そして、西福寺にはもうお一方、くるくるヘアーの仏さまがいらっしゃいました。

 

小柄でも存在感のある平安期の不動明王

■不動明王坐像 
京都府暫定登録文化財  /  像高約21cm  /  11世紀中ごろから後半の作

 

くるくるとした巻髪のこちらの不動明王さまは、天地眼に牙上下出と、10世紀以降主流となった「不動十九観」を示すお姿です。

怖ーいお顔と思いきや、どこか親しみのある不動明王さま。

 

後ろ姿のお写真を見てびっくり!

 

不動明王さまの巻髪の多くは、ヘアスタイル全体がカールしていますが、西福寺の不動明王さまは、根元からストレートヘアーで毛先だけカールしています。

これ、すっごいめずらしいと思うんです!!

今まで見たことのない仏さまのヘアスタイルに出会って大興奮の参拝となりました(笑)

 

不動明王さまのお隣には、南北朝時代の薬師如来さまがいらっしゃいました。

 

院派の特徴を示す薬師如来坐像

■南北朝~室町時代(14〜15世紀)/ 院派仏師作

 

通肩の衣をつけ、禅定印を結び、薬壺を持っています。頭の後ろ半分は螺髪が取れてしまっていました。こめかみまで引いた長い眉毛と切長の目が印象的な薬師如来さまでした。

 

独特なオーラを放つ地蔵菩薩立像

■平安時代後期(12世紀後半) /   一木造

 

こちらは平安時代の小さな地蔵菩薩さまです。

華奢な体型と衣の彫りが省略された造形、そしてやや厳しめの表情…

なんだか私には神像のようにも見えて、独特なオーラを感じる地蔵菩薩さまでした。

 
わーい!

旅のスタートから素敵な仏さまに出会うことができました〜!!

遠くまで足を運んだ甲斐がありました!

 

ご住職さまにとても親切にしていただき、詳しく解説までしていただきました。コロナ禍にも関わらずあたたかくお迎えいただき嬉しかったです!

 

《西福寺アクセス》

住所:京都府綴喜郡井手町大字井手小字柏原73番地
TEL:0774-82-2427
アクセス:JR奈良線 玉水駅より徒歩3分
拝観料:500円
公式サイト:https://henjozan.xsrv.jp

※拝観は問い合わせが必要です


stoic-butsuzo

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

コメントする