神童寺・京都府木津川市「天に弓を射る天弓愛染明王さまとキュートな波切白不動さま」

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2010年10月に仏像にさほど興味ない友人達と京都を旅した時の記録です。

 

1日目: 浄瑠璃寺岩船寺神童寺大智寺禅定寺観音寺

2日目: 東福寺→同聚院阿弥陀寺三千院即成院戒光寺泉涌寺

 
 
岩船寺から神童寺までは車で15分ほど。
浄瑠璃寺と岩船寺のレポをTwitterに投稿していたら、あっという間に着いてしまいました。

 

お寺の敷地内に駐車場がなかったので、住職に許可もらって山門の前に車を停めさせてめさせていただきました。

神童寺は交通機関ではアクセスが悪く、今までずっとチャンスを逃していたので、今回が念願かなっての参拝となりました!


 

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北吉野山神童寺は、元は修験道の聖地だったそうです。聖徳太子が創建し、のちに役小角が、この山で修行中に二人の神童の助力を得て蔵王権現像を彫り本尊としてお祀りしたといわれています。


 

現在は、室町時代に再興された大きな蔵王権現さまがいらっしゃいます。

その蔵王権現さまは、吉野の金峯山寺にいらっしゃる蔵王権現さまの次に大きく、3メートルの堂々とした姿でした!


 


 

私は、夏に訪問した吉野の如意輪寺にいらっしゃった蔵王権現さまにすっかり恋をしてしまったのですが、ここ神童寺のお方もなかなかカッコいい!カーッと開いた目や口がなかなかの強面です!


 

さて、本堂の裏にある収納庫へ移動します。


 

IMG_8849.jpg


 

収納庫には平安仏がズラリと並んでいて、どこから拝観したら好いのか戸惑ってしまうほどの仏ボリュームでした。中でも目を引いたのは天弓愛染さまでした!


 

天に向かって弓を射る“天弓愛染”

神童寺(木津川市ホームページより)

■愛染明王坐像(天弓愛染) 国指定重要文化財 / 像高64、5㎝ / 平安時代


 

この愛染明王さまは通常の愛染明王と違い、顔の前で弓矢を構え天に向かって矢を射るスタイルです。


 

愛染明王さまは、煩悩の一つである愛欲を覚りに変え、仏道に導いてくれるというとてもやさしい仏さまです。その中でも天弓愛染明王さまは、お経に書かれている「衆星の光を射るが如し」という部分を再現した仏さまなのだそう。


 

こちら、京都の神童寺をはじめ、和歌山の高野山金剛峯寺や山梨の放光寺にいらっしゃるお像が有名です。


 

そして珍しい仏さまがもうひとりいらっしゃいます…それは白い不動明王さまです。


 

色白でキュートな不動明王さま!

IMG_1879.jpg(南山城の古寺より)

■不動明王立像(波切白不動) 国指定重要文化財 / 像高162.1㎝ / 平安時代


 

このお不動さんは、まず光背が火炎でなく板光背です。髪型も通常の不動明王さまとはちょっと違い、横に束ねて垂らす弁髪がないので、おばちゃんパーマ(失礼)のように見えてしまいます(笑)


 

そして、怖い怒の表情ではく、ぷっくりとした童子にも見える親しみやすいお姿です。


 

その他、収蔵庫にいらっしゃるのは…

日光菩薩、月光菩薩、毘沙門天、阿弥陀如来、役行者像・前鬼・後鬼


 

いずれも平安時代のもので国の重要文化財に指定されています。本当に贅沢な空間でした。ご住職さまにとても丁寧にご説明していただき、充実した時間とまりました。


 

神童寺にお参りできてよかった~

友人たちの反応はどうだろか?ょっとマニアックだったかな?

次はもっとマニアックになってしまいますが・・・イケメン文殊菩薩さまがいらっしゃる大智寺へ向かいます。

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《神童寺アクセス》

住所:〒619-0203京都府木津川市山城町神童子不晴谷
TEL:0744-86-2161
拝観料:400円
アクセス:JR奈良線棚倉駅徒歩33分

stoic-butsuzo

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