檜尾寺・滋賀県甲賀市「お正月のご開帳で等身大の美しい千手観音さまに出会う!」
2011年1月
年明けすぐに三重県と滋賀県を仏像を巡りました!
忍者の里、滋賀県・甲賀駅前の忍者はまだクリスマス仕様でした…
甲賀駅から目指すのは、お正月のご開帳を行っている檜尾寺(ひのおじ)です。駅から歩いて10分ほどのところにあります。
昔はこの辺りまでの大きな伽藍だったのか、畑の真ん中に立派な鳥居が立っていました。周りが畑の平地であるせいかとても大きな鳥居に見えました。
檜尾寺は、明治維新の廃仏毀釈まで檜尾神社の別当院として栄えていたそうです。今でも檜尾神社と隣接していることから、神仏習合の名残が伺えます。
天台宗の寺院で、開祖は最澄。当時は「火尾寺」という名前だったそうですが、後の再建と同時に現在の寺名に変わったそうです。
隣接する檜尾神社には、最澄が大蛇を鎮めたという伝説が残っており、火の防や方位除けのご利益があるとされています。
仏像は本堂ではなく収納庫で安置されていますが、盗難防止のため、ガラス張りを覗き込んで拝観する形式になっているのが残念でした。
ご本尊は木造千手観音立像で国の重要文化財に指定されています。
像高178、5cmと等身大の像で、私が勝手に想像していたものよりも大きかったので、お堂を覗き込んだ瞬間びっくりしてしまいました。
やはり小さい像よりも大きい像の方がテンションが上がってしまいます!
堂々たる体躯で均整のとれた千手観音立像
(外の看板を写したもの)
■千手観音立像
国指定重要文化財 / 像高178、5cm / 鎌倉時代初期
どちらかと言うと男性的なお顔立ちをしており、堂々とした出で立ちの千手観音さま。衣文の表現なども細かく、均整の取れた美しいお像でした。左右の脇手も当時のまま残っているそうです。
本当に美しい千手観音さまで、期待以上の出会いができて嬉しいと言うよりは驚きでした!
ご本尊の右脇には木造の釈迦如来さまがいらっしゃいます。像高145cmで寄木造、こちらは鎌倉時代後期の作と考えられています。凛々しいお顔の千手観音さまに比べると、やや表情が柔らかく穏やかさが感じられる像でした。
お隣の檜尾神社は県指定文化財に指定されており、古い趣のある本殿がひっそりと佇んでいました。
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《檜尾寺(檜尾寺文殊院)・檜尾神社アクセス》
住所:滋賀県甲賀郡甲南町池田43
TEL:0748-86-3765
アクセス:甲賀駅徒歩10分
拝観料:志納
毎年正月3ケ日(1月1日~3日)・厄年祈祷(2月1日)・観音柴灯護摩(8月18日)の年5回、特別に公開される。
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お寺自体はあんまり派手ではないのに、この千手観音はかなり迫力がありますね!仏の絶対的な領域、というよりかは、どこか人間らしい感じもします。
こういった名所が日本各地にはまだまだありそうで、何だか奥が深いですね。
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ひっそりとしたお寺なのに立派な仏像がいると言うのも、地方のお寺の魅力だな…と思います。日本には素晴らしい所たくさんありますよね。もちろんお寺だけでなく!