勝持寺・京都府京都市「お薬を摘むめずらしい姿の薬師如来坐像」

LINEで送る
Pocket

2011年お正月の旅

 

宝菩提院願徳寺であの美しい菩薩半跏像さま(伝如意輪観音)を拝観した後は、すぐお隣にある花の寺・勝持寺へ。

 

勝持寺は桜や紅葉の名所としても有名なお寺です。

勝持寺も以前、願徳寺と一緒に訪れているはずなのですが…記憶が曖昧になってしまっていました。

確か…仏像がたくさん安置されていたような…?

勝持寺の歴史は古く、白鳳時代に役行者が創建したと伝えられています。塔頭をいくつも持つ大寺院へと発展した後、応仁の乱で焼失。現在は乱後に再建されたものだそうです。

 

本堂は閉まっており、ガラス越しに遠くの仏像を拝観します。すると中には…阿弥陀如来、役行者像、毘沙門天、地蔵菩薩、不動明王。

 

s-IMG_2576.jpg

 

そしてお隣の瑠璃光殿(収蔵庫)へ。

中には中央の薬師如来をはじめ日光菩薩、月光菩薩、十二神将、両端には元は仁王門に安置されていた3mの大きな金剛力士像など。

収蔵庫の仏さまを拝観していたら、だんだんと曖昧な記憶が蘇ってきました…!

 

薬師如来さまといえば、お薬の入った薬壺を両手で抱えるもしくは片手でを持つお姿が多い中、勝持寺の薬師如来さまは、薬壺からお薬を摘み取っているような手の動きをしています。

 

大変めずらしい薬師如来坐像に注目

s-IMG_2862.jpg

■薬師如来坐像
国指定重要文化財 / 像高85、1cm / 鎌倉時代、寄木造、玉眼

 

そして本尊の手前、厨子の中に収められている9、1cmの小さな薬師如来は本尊の胎内仏で平安前期の作。小さくて肉眼では見えにくかったので後でポストカードを購入しました。すると、光背に十二神将と七仏薬師が彫られており、細かい彫刻の技法が施された美しい薬師さまでした。

 


本尊の胎内に納められていた小さな薬師如来坐像

c76609b2a56c06125f6deeb707fe8937.jpg

 

じっくり拝観していると幼稚園児の団体が入って来て賑やかになってきました!

先生と園児が一緒に正座をし、仏像に向かい手を合わせます。一生懸命お祈りをしている子もいれば、キョロキョロしている子。手を合わせずに仏像をじっと見つめる子。そんな姿を見てほのぼのした気分になりました。

そうか…京都ともなれば園児のお散歩が近所のお寺なのか…と、その環境が羨ましい!

 

そして境内には石仏の不動明王を祀る不動堂。池には魚藍観音がおり、そして鐘楼堂があります。

 

s-IMG_2582.jpg

 

勝持寺は、一般的には仏像というよりも花のイメージが強いようですが、仏ボリュームも満点で花の季節ではない時期でも十分見ごたえのあるお寺でした!



《勝持寺アクセス》

住所:〒610-1153 京都市西京区大原野南春日町119
TEL:075-331-0601
拝観料:400円
アクセス:・阪急京都線東向日駅から阪急バス約25分「南春日町」下車徒歩約20分
・阪急電鉄「桂」駅下車 → 市バス「南春日町」下車 徒歩7,8分
・JR「向日町駅」下車,阪急電鉄「東向日駅」または「長岡天神駅」からタクシーで15分ほど

stoic-butsuzo

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

コメントする