正法寺・京都府京都市「めずらしい三面千手観音菩薩立像いるお寺」

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2011年お正月の旅

 

宝菩提院願徳寺であの美しい菩薩半跏像さま(伝如意輪観音)を拝観した後は、すぐお隣にある 勝持寺を参拝しました。

 

勝持寺の参道を下り途中を左に曲がると大原野神社に出ます。大原野神社は奈良の春日大社から祭神を分霊しており「京春日」とも呼ばれている神社です。

 

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大原野神社のすぐ向かいには正法寺があり、ここも二度目の訪問です…しかし記憶が曖昧…

 

正法寺は「春日不動尊」と呼ばれるお不動さんを祀る真言宗東寺派のお寺です。

 

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まずは本堂から参拝です。

 

ボタンを押すと説明テープが流れます。「ご本尊は三面千手観音さま…」

なんと!珍しい三面千手観音さまがいらっしゃるとは!説明の途中でしたが、近づける限界のところまで近づいてみました。すると真ん中に優しいお顔をした三面千手観音さまがいらっしゃいます!

 


めずらしい三面千手観音菩薩立像

s-IMG_2296.jpg(ポストカードより)

■三面千手観音立像
国指定重要文化財 / 像高180cm / 鎌倉時代

 

三面千手観音像は、頭の上の化仏の他にお顔が三面あり、その三面はそれぞれ現在・過去・未来を表しています。現在だけでなく過去と未来までも私たちのことを優しい眼差しで見てくれているということですね。

 

そして、脇には室町時代の大日如来さまと南北朝時代の釈迦如来さまがいらっしゃいました。

 

他にも、聖観音さまや阿弥陀如来さま、不動明王さまなど大勢いらっしゃいました。ご本尊と比べるとどれも小さめのお像ですが、特に阿弥陀如来さまはとても上品で美しいお姿をしていました。

 

お堂の左手には鼻筋の通った黒い坐像の薬師如来さまが堂々としたお姿でおられます。

 

私は前回何を見ていたのでしょうか???

こんなにも仏充(仏像充実)できるお寺にも関わらず、記憶が無いのかとても不思議に思いました。

 

そして庭園を眺めると…

わ!このお庭知ってる!見た事ある!!

なんと、仏像の記憶よりも庭園の記憶の方が鮮明だったなんて(笑)

 


借景式山水庭園

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この美しい庭園と和室に安置された走り大黒天さまを見てようやく思い出しました。

宝生苑という借景式山水庭園。

点在する岩が、鳥やうさぎやペンギン、ヘビなどの動物を表していることから「鳥獣の石庭」とも呼ばれています。

ところが、平成25年には高速道路が開通するらしく、間もなく樹木が切り倒され工事が始まるという内容のお知らせが置いてありました。次に訪れた時は高速道路の見える借景式山水庭園になっているのでしょうか…

 

便利な生活が送れる様になる反面、自然や歴史的な風情が失われていくというのも…やはり残念な気持ちになります。

今のうちに写真をたくさん撮っておく事にしました。

≪正法寺(しょうぼうじ)アクセス≫

住所:〒610-1153京都府京都市西京区大原野南春日町1102
TEL:075-331-0105
拝観料:300円
アクセス:JR京都線「向日町駅」からバス「南春日町」~徒歩10分
JR京都線「桂川駅」からバス「西竹の里町」~徒歩20分
公式サイト:http://www.kyoto-shoboji.com/index1.htm

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