金剛心院・京都府宮津市 「貫禄たっぷりの宝生如来さまの複雑に波打つ衣文の表現が素敵!」

LINEで送る
Pocket

2011年の8月に京都北部~若狭・小浜方面を旅した時の記録です。
綾部市の佛南寺からスタートし安国寺→宮津市の 正印寺を参拝しました。

それから車は海沿いを走り、自分が京都の北端までやって来た事を実感!
次に訪問するお寺は金剛心院です!

金剛心院には秘仏の愛染明王さまと、丹後・丹波地方最古といわれる宝生如来さまがいらっしゃいます!

秘仏の愛染明王さまは100年に1度のご開帳…残念ながら今回は拝むことはできなかったのですが、2011年はちょうどその100年に1度の年にあたり(奉安700年)10/8に法要、10/9~10/20までお姿を拝する事ができるそうです!!

タ、タイミング間違った、、、(涙)

一方、宝生如来さまは今回お会いするのが2度目になります。前回はお寺ではなく博物館でお会いしたんです~! 2006年に東京国立博物館で開催された「
仏像展-一木にこめられた祈り」展に出陳されていたんですよ~

その時からずっとまたお会いしたいと宝生如来さまに想いを寄せていたのです。

本堂を尋ねると、優しそうなご住職がお出迎えしてくださいました。まずは本堂でお焼香をし、お話を伺います。

IMG_4756.jpg

「金剛心院にはね、仏さまの他にも色々な文化財がありますからね~」と、本堂の向かいにある収蔵庫へ案内していただきました。

収蔵庫の扉が開くと、正面に秘仏・愛染明王さまのお厨子があり、その右手にいらっしゃるのが宝生如来さまです!

わぁ…この貫禄!

丹後・丹波地方最古といわれる宝生如来さま

IMG_3802_20110923231908.jpg(ポストカードより)

■如来立像(宝生如来)
国指定重要文化財  / 平安時代初期  / 像高95cm / 一木造り

「実際のお姿を観て、こんなに小さかったのかと驚く人が多いんですよ。写真だと大きな仏さまに見えるようですね!?」

ご住職のおっしゃる通り、確かにお写真だと大きな仏さまに見えるかも知れません。

それは何故でしょう?

おそらく・・・お顔が小さい分、重量感のあるお身体がより引き立って見えるからだと思います。肩や胸、そして足の付け根や印を結ぶ指までもがどっしりと力強く、一木の仏さまのダイナミックさが小さめのお像でありながらも十分に表現されているからではないでしょうか?

私が東博でお会いした時にとても印象に残っていたのは、宝生如来さまの衣です!風に吹かれてピタッとお体に張り付いたような裾!後ろになびく翻波式の衣文!

このように仏像の衣が前から風に吹かれてなびくような表現を“風動表現”というそうです。TMレボリューション的な・・・(ごめんなさい)

IMG_3804.jpg

残念ながら、今回は後ろ姿を拝む事はできなかったのですが、シンプルな正面の衣文に対し、袖と後ろの波打ち翻ったような翻波式の衣文がスゴイんです!複雑に波打つ表現がとても印象的でした。

ご住職に許可を得て、限界まで体を乗り出して後ろ姿をどうにか…うぅ、やっぱり見えない…(涙)

また、金剛心院には六枚の制札があり、六波羅探題や足利尊氏によるものなど、貴重な文化財の説明をしていただきした。

ご住職さまにいろいろお話が聞けてよかったです!ありがとうございました!

IMG_4760.jpg

《金剛心院アクセス》

住所:京都府宮津市日置2268
TEL:0772-27-0339
拝観料:志納
アクセス:北近畿タンゴ鉄道[天橋立駅]
丹後海陸交通バス:伊根線、蒲入線、経ヶ岬線 「日置バス停」で世屋・畑線に乗り換え、金剛心院バス停下車、約40分、日置バス停から徒歩の場合は世屋方面へ約15分

stoic-butsuzo

2件のフィードバック

  1. SECRET: 0
    PASS: 28c97b910eb2a9c5dd9e7b19686ba681
     こんばんは、ご無沙汰しております(本当に)。
     以前と変わらず精力的に全国の仏さまを巡る旅のご様子、楽しく拝見させていただいています。こちらのブログを見ていると、知らないお寺、知らない仏さまがたくさん登場するので、重宝します。

     金剛心院、僕も以前から気になっていました。なんと100年に一度のご開帳とは。。。ちょっと行ってみようかと思いました。天橋立も久しく目にしていないし。

     宝生如来さまも素敵な仏さまのようで、こちらもぜひともお会いしたいです。
     けど何よりも人の話を聴くのが好きなものですから、優しそうなご住職がいらっしゃるというのが、なんともよさげです。

     続きの更新も楽しみにしています。
  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    bassneco さん

    こちらこそご無沙汰しております!むしろ覚えていてくださって嬉しいです☆

    宝生如来さまは東京国立博物館でお会いしてからずっと気になっていたのでお会いできて良かったです。
    私もお寺でご住職のお話を聞いたりするのが好きなので、仏様よりもご住職のお話が思い出に残ったりします。

    最近は特に、地方のお寺のご住職や町内の方が仏様の事を嬉しそうにお話する姿や、大切に守る姿を見て心打たれます^^

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

コメントする