法隆寺(大講堂、大宝蔵院)・奈良県生駒郡「百済観音はじめ、国宝オールスターが勢ぞろい!」
2020年11月
4歳児と奈良へ行って来ました〜!
時差ありまくりですが頑張って書いていきます!(もう2021年6月になりました(笑))
《1日目》法隆寺(五重塔・金堂講)→ 法隆寺(講堂・大宝蔵院)→ 法隆寺(夢殿・CAFE 鍼灸 ZADANでランチ)→ 興福院 → 東大寺でシカと戯れる → 東大寺ミュージアム(東大寺では法華堂に行きたかったのですが、シカと戯れてしまったのでタイムオーバー…(涙))
《2日目》元興寺 → 福智院 → 十輪院 → 法徳寺 → 庚申堂 → 奈良町資料館 → 七福食堂でランチ → 徳融寺 → 西光院 → クレープ食べる
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前回の記事はこちら★
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法隆寺(五重塔、金堂)・奈良県生駒郡「飛鳥時代を覗き見ているような空間!五重塔と金堂の仏像群」
http://stoic-butsuzo.com/horyuji1/
法隆寺の続きです。
金堂を参拝した後は、北側の大講堂へ向かいました。
大講堂は、法隆寺の中で最大の建造物です。
925年に落雷により焼失し、990年に再建されています。
大講堂のご本尊は薬師如来さまです。
向かって右に日光菩薩さま、左に月光菩薩さまがいらっしゃいます。大講堂再建の際に同時に造られたと伝わる薬師三尊像です。
堂々たる大きさの薬師如来坐像
Array【奈良・法隆寺大講堂/薬師如来及び両脇侍坐像(990年)】大講堂の本尊。檜材、寄木造、漆箔。向かって右に日光菩薩、左に月光菩薩。三尊とも八葉の蓮華座、二重円光透彫宝相華唐草の光背。大きな螺髪、太い衣文の皺等に貞観風が残る。 pic.twitter.com/Y6GWV4HgUn
— 美しい日本の仏像 (@j_butsuzo) December 17, 2017
■薬師如来坐像
国宝 / 像高247.1cm / 平安時代
■日光菩薩、月光菩薩
国宝 / 像高172.1cm / 平安時代
大講堂に入り、薬師如来さまのお姿が見えた瞬間、堂々としたお姿に圧倒されてしまいました。
金堂にいらっしゃる飛鳥時代の薬師如来さまや釈迦如来さまは、普段あまりお目にかかることのない造形のせいか神秘的なオーラを感じる仏さまでしたが、大講堂の薬師如来さまはまた違った雰囲気で、「荘厳さ」を感じる仏さまです。
座ったお姿の日光菩薩さまと月光菩薩菩薩さまもなかなかめずらしいのではないでしょうか?そして、宝冠の装飾がドット柄に見えて仕方ありません(笑)
大講堂を出ると、回廊から見える東室の紅葉が綺麗〜!
聖徳太子こと厩戸王子
私がキリスト教の幼稚園に通っていたころ、はじめてこの馬小屋の聖徳太子像を見たのですが、馬小屋で生まれたイエス様みたいだな…と、不思議な思ったのを覚えています。
秘仏の聖徳太子坐像が祀られる聖霊院
聖徳太子がバリバリお仕事している素敵なお姿!
毎年3月22~24日のお会式の後しかお姿を見ることができない国宝で秘仏の聖徳太子坐像。聖徳太子の500年遠忌に造立されたと伝わるお像ですが、2021年は1400年遠忌の特別展「聖徳太子と法隆寺」展でお姿を見ることができますね!
さて、ついにやって来ました〜!
大・宝・蔵・院!!!
いやぁ…ここはね、仏像好きにはたまらない空間ですよ!
悪夢を吉夢に変えてくれるという伝説の“夢違観音”
(ポストカードより)
■観音菩薩立像
国宝 / 像高87.9cm / 白鳳時代 金銅仏
中に入ると、正面にいらっしゃるのは夢違観音さまです。私は勝手にこのお方を「夢違いちゃん」と呼ばせていただいているのですが、少年のような少女ような可愛らしい白鳳仏です。
唐から請来したスーパー檀像“九面観音“
(Wikipediaより)
■九面観音立像
国宝 / 像高38cm / 推定719年に唐から請来
白檀の一木造!
大陸には高度な技術を持った仏師がいたんですね!ヒラヒラと垂れ下がる天衣、ゴージャスな瓔珞、持物の数珠や水瓶、耳元で揺れるピアスまで、完全なる一木造とは驚きです!見れば見るほど「え?ホントに??」と、目を疑ってしまいます。
いつもガラス越しに張り付いて、怒られないギリギリまで張り付いて、この繊細なお姿をじーーっと見つめてしまいます。そのうち白檀のいい香りがしてきたりして?(笑)
一木造の重厚感がたまりません!
(図録より)
■地蔵菩薩立像
国宝 / 172cm / 平安時代初期
あー!大好きだー!!
私は仏像の中でも特に地蔵菩薩像が好きなのですが、一番最初に好きになった初恋の相手が法隆寺の地蔵菩薩さまです。
なんといっても、一木造の重厚感!肉厚でダイナミックなお姿がたまりません!
そして、ツルツル頭と波打つ衣紋のコントラストも素敵です!
平安前期の古いお地蔵さまは実はお地蔵さまではなく、僧形神像かも知れないという説があるそうです。それはつまり…古来の神さまが仏教に帰依して出家したお姿こちらの地蔵菩薩さまも神像として造られたかも知れないといわれています。そんなミステリアスなところも惹かれてしまうポイントです。
元は大神神社の神宮寺である大御輪寺に安置されていましたが、明治の神仏分離で法隆寺に移されました。大御輪寺にいらっしゃった頃は、聖林寺の十一面観音さまと一緒にお祀りされていたそうですね〜!
2021年6月22日から、東京国立博物館で大御輪寺の同窓会が開かれますね!
法隆寺の地蔵菩薩さまのほか、正暦寺の日光•月光菩薩さまも聖林寺の十一面観音さまと共にトーハクにいらっしゃいます。
楽しみすぎるーーーー!!!
大宝蔵院には、聖徳太子及び二王子像(肖像画)や玉虫厨子、伝橘夫人持仏など、他にもメジャー級の国宝がたくさん!
(Wikipediaより)
その中でも、やはり百済観音さまは特別な存在です!
唯一無二の神秘的な造形美
(日本の仏像 奈良より)
■百済観音像(木造観音菩薩像)
国宝 / 像高209、4cm / 飛鳥時代 7世紀中頃
百済観音さまの伝来は謎に包まれていて、いつから法隆寺にいらいっしゃるのかわかっていないそうです。当初は、百済から伝来した虚空蔵菩薩像とされていたそうですが、明治時代後半に観音像であることを意味する透かし彫りの宝冠が見つかりました。
私は、百済観音というくらいですから百済からの渡来仏なんだろうと思っていたのですが、当時の朝鮮半島ではクスノキ造られた仏像の現存例ないため、日本で造られた観音像であるといわれているそうです。
先程は、地蔵菩薩さまの肉厚の体躯が好きだー!
と、叫んでいたわけですが、百済観音さまは薄っぺらい〜!
この薄っぺらいお身体がやけに神秘的なんですよね!
たお姿を近くで見ているだけで、ご利益がありそうというか…百済観音さまがいるこの空間が、とてつもないパワースポットになっていることは間違いありませんね!
この後は、夢殿へ向かいました。
(つづく)
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《法隆寺アクセス》
住所:〒636-0115 奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1-1
拝観料 :大人 1500円 (西院伽藍,大宝蔵院,東院伽藍共通一括料金)
アクセス:法隆寺駅から徒歩で20分、法隆寺駅からバスで5分(法隆寺門前バス停下車すぐ)
公式サイト:http://www.horyuji.or.jp