常福寺・三重県伊賀市「平安時代の美しい五大明王さま」
2011年 お正月の三重旅
鈴鹿市の神宮寺でめずらしい深沙大将さまを参拝し、妙福寺で二体の大日如来さまを参拝しました。
そしていよいよ三重県最後のお寺、、常福寺へ。
妙福寺の方に近鉄白子駅まで送っていただき、伊賀神戸駅へ向かいます。
駅からは徒歩でも行ける距離ですが、ちょうどタクシーが止まっていたので乗り込みました。
3分ほどで到着。
常福寺は、今回の旅に三重を選ぶきっかけとなったお寺です。あるお寺を検索していたら、たまたま常福寺のHPを見つけ、大きな五大明王さまの画像を観て一目惚れをしてしまいました。これは絶対に会いに行かなければと・・・!
常福寺は元旦から三日間、ご本尊の五大明王さまのご開帳を行っています。
賑わっている境内を想像していたのですが、人の気配がありません。
事務所のインターホンを押すと女性の方が対応してくださいました。
常福寺の始まりは奈良時代まで遡ります。
真言宗豊山派総本山の長谷寺の開基である徳道上人が、本尊の十一面観音の余材を用いて二人の仏師に本尊五大明王を造らせ、天平二年に聖武天皇に上奏して勅願寺に定められた…という古い歴史のあるお寺。
さて、ドキドキしながら本堂へ入ります。
すると、お堂の扉を開けた瞬間大きくて立派な不動明王さまのお姿がわたしの目に飛び込んで来ました。
中尊の不動明王さまが像高177、2cm、降三世明王さまが179cm、軍荼利明王さまが174cm、大威徳明王さまが174、4cm、金剛夜叉明王さまが178cm…と、京都東寺の五大明王さまと同じくらい大きな像です。
須弥壇の中心に鎮座する平安時代の不動明王坐像
■不動明王坐像
国指定重要文化財 / 像高177、2cm / 平安時代後期
五体ともカヤの一木造で平安時代の作。この時代の五大明王が揃っているのは大変めずらしいとのことです。
軍荼利明王と降三世明王
■軍荼利明王
国指定重要文化財 / 像高174cm / 平安時代後期
■金剛夜叉明王
国指定重要文化財 / 像高178cm / 平安時代後期
不動明王さまを明王が四方で囲んでいるカタチでお祀りされていたのですが、像の大きさに対して少々厨子が小さく、奥の大威徳明王さまと金剛夜叉明王さまがちょっぴり見えにくかったのが残念です。
大威徳明王と金剛夜叉明王
■大威徳明王
国指定重要文化財 / 像高174、4cm / 平安時代後期
■降三世明王
国指定重要文化財 / 像高179cm / 平安時代後期
しかし、お厨子の目の前まで入って拝観することができるので覗き込んでよーくよーく目に焼きつけました!薄っすらと残る衣の模様なども確認できました!
明王さまと言えば逆立つ髪と怒りの形相…といったイメージですが、常福寺の五大明王さまは少し優しい表情で、ヘアスタイルも控えめでした。手足が長く小顔で、モデルのような等身。手足の指先まで綺麗に表現された美しい明王さま…という印象でした。
京都の東寺や醍醐寺、そして大覚寺などと同じくらい有名になってもおかしくない素晴らしい五大明王さま!
こんなにも素敵な五大明王さまにお会いできて、本当に嬉しかったです!
神宮寺、妙福寺、常福寺と、今回初めて三重のお寺を巡りましたが、たった三ヶ寺を巡っただけでもかなり充実した旅となりました。そして、もっと深く三重の仏像について知りたくなってしまいました。
※こちらは、2011年1月に更新された記事です(^人^)
《常福寺アクセス》
住所:〒518-0113 三重県伊賀市古郡559
TEL:0595(38)1016
アクセス:近鉄大阪線の伊賀神戸駅タクシー約3分・徒歩25分
拝観料:志納
元旦から3日、4月3日、8月18日にご開帳
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
ツイッターで、かーつさんにこのブログを教えてもらいました。地元なのに、知らない寺ばかりで、驚きました。夏の御開帳の時に行って見たいと思いました。ありがとうございました。
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
kaerunaku さん
訪問ありがとうございます。
三重にお住まいなんですね…羨ましいです。
今回初めて三重のお寺を巡りましたが、どこも素晴らしいお寺で素敵な仏像と出会えました。
もっと三重の仏像を知りたいです!
PASS: b754b63e9133e95daeb74e4506dcbcb9
五大明王 で検索中です。五大明王 強いですね。真言を 時折 唱えています。宗教研究会(名前検討中