妙福寺・三重県鈴鹿市「妙福寺に伝わる二体の金剛界大日如来像」
2011年最初の見仏は三重県からスタート!
鈴鹿の神宮寺でめずらしい深沙大将さまにお会いしました。
神宮寺のご住職に車で送迎していただき(感謝!)、5分ほどで妙福寺に到着です。妙福寺は、バス通りから細い道へ入った坂の上にありました。
境内に誰もいないので寺務所のインターホンを押します。すると若いお坊さんが対応してくださり、カメラを首からぶら下げていたせいか「どうぞ写真もご自由にお撮りください」と声をかけてくださいました。
妙福寺は、奈良時代に行基が薬師如来と阿弥陀如来を刻み、安置したのが始まりと伝えられ、後に弘法大師によって真言宗の七堂伽藍を有する大寺院と発展しましたが、室町時代に兵火に遭い焼失。後の天文年間に再興されたといいます。
ご本尊は鎌倉時代作の薬師如来立像と阿弥陀如来立像の二尊で、年一回のご開帳となっています。
ご開帳は8月なので今回は拝観できませんが、その閉まった厨子の両脇には存在感たっぷりの大きな大日如来さまがいらっしゃいました。
事前に写真で見たことはありましたが、思っていた以上に大きくてびっくりです!
二体とも定朝様式の丸みを帯びた優しい像ですが、見比べてみるとぜんぜん雰囲気が違って見えました。
それは作者の違いによるものなのでしょうか?
二体の金剛界大日如来像
■大日如来坐像
国指定重要文化財 / 像高約150cm / 平安時代後期~末期
大日如来さまは二体とも金剛界。
なぜ胎蔵界の大日如来さまと対ではないのかと尋ねてみると…昔、今の京都会館があるところに「法勝寺」という応仁の乱で焼失してしまった大寺院があり、そこは高野山金剛峰寺のように胎蔵界の大日如来像と、その四方に金剛界の大日如来像をお祀りしていたそうで、そこから妙福寺に金剛界大日さまが二体来たのではないか…?という仮説があるらしいのです。しかしこれは仮説で、まだ根拠となるものは見つかっていないといいますが…
もしこの仮説が本当だとしたら、応仁の乱の前にタイムスリップして、その「法勝寺」を参拝したいです!焼けてしまったのがとても惜しい…と思いました。
その他には、同じく平安後期の釈迦如来さまと、聖観音さまがいらっしゃいます。
妙福寺…ひっそりとした小さなお寺で、これほどの立派な仏さまに出会えるとは想像していなかったので、正直驚きです!
そして、もうひとつ驚いたこと・・・
ご住職が、車で白子駅まで送ってくれると・・・!
神宮寺さんに続き妙福寺さんまでとは・・・!
感激のあまり本気で涙が出そうになりました。
車中はずっと仏像トークで盛り上がり、とても楽しいひと時でした。
本当にありがとうございました。
2011年は感謝の年にしよう…そう思いました。
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2019年に大日如来さまと再会おする事ができました!
Array《妙福寺》念願の再訪!2体のふんわりした金剛界大日如来さま✨元は京都に存在した法勝寺九重塔に四面大日として祀られていたメンバーという説。今日の気付き→お隣の釈迦如来さまの裾が薄皮クレープもしくは整えられた餃子の耳のよう!ご住職にお会いできず残念… #仏像 #三重の仏像 #仏像リンク pic.twitter.com/TQDLfSzhxs
— 桃 (@momococks) November 23, 2019
《妙福寺アクセス》
住所:〒510-0264 三重県鈴鹿市徳居町2040
TEL:059-372-1261
近鉄白子駅よりバスCーBUS白子・平田線徳居下車徒歩8分
拝観料:志納
※拝観には問い合わせが必要です。
※本尊ご開帳(8月8日~8月12日 薬師祭り期間中)
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
こんにちわ。
はじめまして。
三重県の寺院の拝観にはまだ伺ったことがありません。
が、この妙福寺さん、凄いですね、大日如来様が二体もいらっしゃるなんて!
ご開帳の時の薬師様と阿弥陀様も拝観してみたいですね。
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
訪問ありがとうございます。
今回初めて三重のお寺を巡りましたが、どこも素晴らしいお寺ばかりでした。
また夏に行ってしまうかも知れませんw
またお暇な時に見にいらして下さいね。