王福寺・神奈川県中群「神奈川県屈指の平安仏 穏やかなスマイル薬師如来さま」
神奈川仏巡りの続きです!
2011年7月 梅雨の明けた真夏日。
Twitterでお世話になっている仏像ファンの方々と共に、神奈川県の古刹巡りをしてきました!
2ヶ寺目の慶覚院では、大きくて立派なお地蔵さまに出会いました!皆のテンションが上がって来たところで、次に向かうは王福寺です。
王福寺には平安時代の薬師如来さまがいらっしゃいます。いつか絶対に会いに行こうと、以前から想いを寄せていた仏さまです。
車から降りると何やら賑やかな境内。
ビニールプールで水遊びをしている子供や、作業の傍、鐘楼に腰掛け冷茶を飲む人々。なんだかアットホームな雰囲気のお寺でした。
お目当ての薬師如来さまは収蔵庫にいらっしゃるようです。
奥さまのご案内で薬師寺如来さまとご対面!周りには小さな十二神将さまのお姿も!
「おぉ~!スマイル!」
神奈川県屈指の平安仏!
(ポストカードより)
■薬師如来坐像
国指定重要文化財 / 像高131cm / 平安時祭初期~中期
頬の豊かな丸いお顔で、個性的な耳を持ち、お顔の表情はニッコリ微笑んで私達を迎えてくださいました!口元に残る微かな朱色が、より優しさを引き立てているように見えます。
参拝者には平安初期~中期の仏さまと説明するそうですが、学者さんによって昨年代の推測が別れるそうです。
何れにせよ、神奈川県屈指の平安仏である事は間違いありませんね!
奥さまは、大きな手の平と丸みを持たず角張ったお膝がこの薬師さまの特徴です!とおっしゃっていました。
(ポストカードより)
こうした表現は平安初期~中期頃にかけて見られる特色だそうで、神奈川県では作例があまりないそうです。
実際の像高よりも大柄に見えたのは、その角張ったお膝と大きくて厚い手の平のためかも知れません。お膝をよく見てみると、人々が願いを込めてさすってきた跡なのか他の部分よりも光沢があるのがわかります。
そして、その大きな手の平には、平安時代からずっと人々を癒し続けて来たパワーが宿っている事でしょう…
さて、次は本堂へ移動します。
すると、最初に目に飛び込んで来たのは若々しいアニメ系びんずるさん!
本堂でいただいたお煎餅には、可愛らしい薬師さまの焼印が!ニッコリ微笑んだ薬師さまの特徴をつかんで、とっても可愛らしいお煎餅になっています。
なんと、王福寺のお嫁さん(現住職の奥さま)がデザインしたんだとか!
あまりにも可愛いので大切に持ち帰ろうと思いましたが、薬師さまの前で食べるからこそ御利益があるという事で、鐘楼の下でバリバリ…冷たいお茶と一緒に美味しくいただきました。
《王福寺アクセス》
住所:神奈川県中郡大磯町寺坂639
TEL:0463-71-2102
拝観料:志納
アクセス:JR大磯駅よりバス8分「月京」下車徒歩25分
JR二宮駅よりバス10分「王福寺」下車徒歩1分
※拝観には問い合わせが必要です。