慶覚院・神奈川県中郡「像高約150cm、鎌倉時代の大きな地蔵菩薩坐像に出会う」
2011年7月 梅雨の明けた真夏日。
Twitterでお世話になっている仏像ファンの方々と共に、神奈川県の古刹巡りをしてきました!
善福寺で美しい阿弥陀さまを堪能した後、次のお寺まで時間があったので、近くの慶覚院を訪問することにしました。
善福寺からは歩いて3~4分くらいの距離にあります。
仁王門は建築する予定らしく、修復中の仁王さまの写真パネルがありました。
肉厚の立派な仁王さまですね~!
お会いしたかったなぁ・・・
立ち寄る前にお電話をしても繋がらなかったので、拝観させていただけるか少し不安でしたが、優しそうなご住職さまが快く迎えてくださいました。
2007年に新築したばかりの綺麗な本堂に案内していただきました。中は天井が高く、広々としていていました。
ご本尊の千手観音さまを中心として須弥壇の左右には様々な仏さまがいらっしゃいます。
元は高麗寺という廃寺に祀られていた仏さまが慶覚院に伝わって来たそうです。
中でも一際オーラを放っていたのは、右端に鎮座した大きな地蔵菩薩さまです!
像高約150cmの大きな地蔵菩薩坐像
■地蔵菩薩坐像
神奈川県指定重要文化財 / 像高約150cm / 鎌倉時代後期の作(1278年)
カヤ木の寄木造り、鎌倉後期のお地蔵さまです。約150cmの坐像で片足を踏み下げて坐っておられます。建治四年(1278)の墨書銘があり、鎌倉時代後期の仏さまです。
2007年から2008年にかけて修復が行われ、その際に後補の金箔を剥がして当初のお姿に戻ったとご住職がおっしゃっていました。
他の仏さまが比較的小振りのせいか、もの凄く大きなお地蔵さまに見えました。大きなお体の割りに、お顔は非常に若々しい表情です。
ご本尊は秘仏の千手観音さまで、平安後期の一木造りのお像です。
2020年の4月にご開帳との事!!うーん…もうちょっとの辛抱ですね。
その昔、釣りをしていた漁師が海から浮かび上がって来た千手観音さまを見つけたそうです。長い間海に沈んでいたため、現在のお姿は傷みが進んでいるんだとか。
御前立の千手観音像とめずらしい脇侍像
お前立の千手観音さまはとても穏やかなお顔で金箔の美しさが残る仏さまでした。そして気になる脇侍はなんと!日光菩薩、月光菩薩!!
この珍しいフォーメーションは、高麗寺時代から伝わるものだそうですよ。
慶覚院…元々はプランに入れていなかったお寺だったので、こんなにも充実した仏像群にお目にかかれるとは思ってもみませんでした。
思いがけない出会いに感謝!!
お参りできて本当に良かったです!
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《慶覚院アクセス》
住所:神奈川県中郡大磯町高麗2-9-48
TEL:0463-61-3814
拝観料:300円
アクセス:JR大磯駅より徒歩 25 分またはバス「化粧坂」下車 平塚方面へ徒歩 5 分
※拝観には問い合わせが必要です。