妻田薬師・神奈川県厚木市「妻田の人々が守る薬師如来ファミリーを参拝させていただきました!」
2019年3月17日(日)
今月も仏像リンクのオフ会に参加してきました~!
首都圏の仏像をぶらっと巡る企画で、その名も “仏像ブラ参り“ 初心者の方が気軽にお寺巡りができる、そんなオフ会です。
午前中は海老名・龍峰寺の清水寺式千手観音さま(秘仏)を参拝しました。
午後は、本厚木駅からバスに乗り妻田薬師(遍照院)へ向かいます。
妻田薬師は、妻田薬師保存会という地域の方々がお守りする仏さまです。ご本尊の薬師如来さまは秘仏です。60年に一度の寅年にご開帳され12年に一度半開帳があるようです。ご開帳の日はお稚児行列が行われ、地域の子どもたち約300人が練り歩いてとても賑やかなんだとか。
薬師如来さまは、1569年に武田信玄によって焼き討ちにあった後、頭部は旧像のままで体部は新しく造り直したのではないかと言われいます。お写真でお姿を拝ませていただきましたが、とても穏やかな雰囲気の薬師如来さまという印象でした。
薬師如来さまのお姿が観せていただいた映像の中に登場していました!
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薬師堂の中は想像していたよりも広く立派なお厨子や須弥壇があり、あの日光東照宮を思わせるほどの煌びやかな空間でした。お厨子の前には、お前立の薬師如来さまがいらっしゃいます。そして、脇侍の日光菩薩さまと月光菩薩さまのお姿もあります。
衣文がない不思議なお姿の薬師如来像
(厚木市ホームページより)
■薬師如来立像
厚木市指定文化財 / 江戸時代 / 像高45cm / 寄木造
薬師如来さまは、お顔や衣紋の彫りが肉眼では確認できないくらいつるっとした不思議なお姿でした。なぜか、その不思議なお姿からは優しさが滲み出ていたのです。即座に手をを合わせたくなる薬師如来さまでした。
端正な日光・月光菩薩像
(厚木市ホームページより)
■日光菩薩・月光菩薩像
厚木市指定文化財 / 江戸時代 / 像高75cm
日光菩薩さまと月光菩薩さまは端正で美しいお姿。薬師如来さまと共に運慶の作と、説明がありましたが果たして…!?
表情豊かな十二神将像
■十二神将像
江戸時代 / 像高75cm / 寄木造
須弥壇の両サイドにいらっしゃる十二神将たち。なかなか迫力のある造形で表情も豊かです。あまり彩色のあるお像に出会うことがないのでなんだか新鮮!
薬師如来さまは目の病気を治してくださる仏として、古くからこの地で信仰されてきました。毎年110月12日のご縁日には境内に屋台が置かれ、目の病に効くご利益のある“お目ん玉”というお団子を自治会の有志で何百個も作って販売するそうです。
久しぶりに地域の方々がお守りする仏さまを拝ませていただきました。
最後に、妻田薬師保存会が作成した映像をみんなで鑑賞。
この地域に住む人々の暮らしに根付いた仏さまとの関わりや信仰を垣間見ることができて、とても温かい気持ちになりました。
《妻田薬師アクセス》
住所:神奈川県厚木市妻田西3-17-32
本厚木駅北口から松蓮寺・半原・鳶尾団地行きバス「妻田薬師」下車徒歩1分
拝観料:志納