善明寺・東京都府中市「現存する鉄仏最大の坐像!鉄造阿弥陀如来坐像を参拝」
11月3日
文化の日にご開帳される東京の秘仏に会いに行きました〜!
JR府中本町駅から徒歩3分の善明寺には、鎌倉時代の大きな鉄の仏さまがいらっしゃいます。
鉄仏は、鋳造という、鉄が溶けるくらいの高温で溶かして型に流し込む技法で造られます。
鉄は銅よりも扱いにくいそうですが、なぜわざわざ扱いにくい鉄を用いて仏像を造っていたのか?という鉄仏の謎があるそうです。
鉄仏は日本に約90体ほどしかありませんが、主に東日本に多く、鉄の硬くて荒々しい素材が東国の武士に好まれたと言われています。
善明寺の阿弥陀如来坐像は像高178cmで、現存する鉄仏の中で最大の坐像です。左襟に銘文があり、1253年(建長5年)に藤原助近という仏師により造られたことがわかっています。
山門をくぐると、駅近くのお寺とは思えない静寂な境内。正面に建つ本堂には、金色に輝く大きな阿弥陀如来さまがいらっしゃいました。
おそらく、丈六仏より大きい大仏…!?
鉄仏の阿弥陀如来さまの他にも大きな仏さまがいらっしゃるとは知らず、驚いてしまいました(笑)
鉄仏は本堂ではなく別のお堂にいらっしゃいました。拝観は堂外からですが“現存する鉄仏の中で最大の坐像“ということで、堂外であろうと迫力満点!ずっしりどっしり重たそう…!!!
現存する鉄仏の中で最大の坐像
(東京都文化財データベースより)
■鉄造阿弥陀如来坐像
国指定重要文化財 / 像高178cm / 鎌倉時代
武蔵国分寺の西方の鉄谷(くろがねだに)というところにあったと伝えられています。その後、大国魂神社に安置されましたが、神仏分離令により善明寺に移されたそうです。
運ぶの大変だっただろうな……
ずっしりどっしりな阿弥陀如来さま!
お顔もお肉でパンパンです…!
分厚い衣を両肩で覆った通肩の着こなしがさらにお像の重厚感を増しています。
阿弥陀如来さまをじーっと見つめていると…お相撲さんがどっしりと鎮座しているように見えてきました(笑)
そして、阿弥陀如来さまの脇には胎内仏とされる立像の阿弥陀如来さまがいらっしゃいました。
胎内仏の小鉄仏阿弥陀如来立像
(東京都文化財データベースより)
■鉄造阿弥陀如来立像
国指定重要文化財 / 像高100cm / 鎌倉時代
大きな坐像の阿弥陀如来さまが「大鉄仏阿弥陀如来坐像」小さな胎内仏の阿弥陀如来さまが「小鉄仏阿弥陀如来立像」というらしく、あのトトロを思い出してしまいました…大トトロ・小トトロ的な(笑)
善明寺は毎年11月3日にご開帳されていますが、年1回のハードルは高いもので、なかなか参拝するチャンスがなかったのですが、今回思い切って府中まで行って本当によかったです…!
これほどの鉄仏がいらっしゃるとは驚きでした!
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《善明寺アクセス》
住所:東京都府中市本町1丁目5−4
TEL:042-364-2986
拝観料:志納
アクセス:JR府中本町駅から徒歩3分