長寿院・東京都台東区「めずらしい見返り阿弥陀さまを台東区で拝む」
2021年10月
久しぶりに開催された仏像リンクの“ブラ参り”
今回は台東区のお寺をめぐりました。
午前中は台東区今戸にある廣樂寺と、竜泉の西徳寺で鎌倉時代の阿弥陀如来さまや聖徳太子さまを参拝しました。浅草駅からディープな奥浅草エリアまで足を運び、久しぶりにたくさん歩きました〜!
午後は台東区寿の小さな公園に集合し再びブラ参りスタートし、すぐ近くの仙蔵寺を参拝しました。
そして、最後に参拝したのは長寿院です。
長寿院にはとてもめずらしいお姿の阿弥陀如来さまがいらっしゃいます!
見返り阿弥陀さまといえば、京都の永観堂を思い浮かべる人が多いかと思いますが、都内にも“見返り阿弥陀”さまがいらっしゃるんですね〜!
やや首を傾げた見返り阿弥陀さま
■阿弥陀如来立像
台東区指定文化財 / 像高77cm / 鎌倉時代後期
鎌倉時代、熊野であるお婆さんが天台宗の恵心僧都に出会い阿弥陀如来立像を貰い受けました。熊野から関東の方まで背負って帰って来ましたが、豊島区のあたりでグッと重くなり持てなくなってしまいました。置いていくわけにもいかず、その辺のお寺に預けたそうです。江戸時代になって、神田の長福寺というお寺で発見され、笈縁(きゅうえん)というお坊さんが阿弥陀如来さまを見て感動し、お祀りするお寺を建てたそうです。
それが長寿院という事ですね。
笈縁が念仏を唱えていたら「笈縁!笈縁!」と呼ぶ声がして阿弥陀如来さまをの方を見たら、笈縁の方を向いて首が左に傾いていたそうです。
ご住職のお話によると、阿弥陀如来さまは臨終行儀に使われていたという事でした。葬儀の時に北枕でご遺体が寝ると、阿弥陀如来さまがちょうどご遺体の方を見るようになるそうです。臨終の時にすぐ側で見守ってくださる阿弥陀如来さまなんですね。
長寿院は、仏教とお寺とお坊さんを身近に感じる事が出来る場所「茶坊えにし」として、毎週土曜日に様々なイベントを開催しています。
茶房じゃなくて“茶坊”とは「茶房+お坊さん」の造語なんだそうです!
コロナの感染者数が少しずつ減って来た月中旬頃から、今回のブラ参りの準備を進めていました。拝観のご依頼をした時はまだ感染者数が少なくはなかったので、当然ながら大人数の拝観はちょっと…というお寺さんもあったりして、訪問するのが申し訳ない気持ちもありました。
しかし、当日はどのお寺さんも温かくお迎えしてくださいました。本当にありがたい事です。そして何より、久しぶりに集まった参加者の皆さんが楽しそうにお話ししていたのがとても嬉しかったです!ありがとうございました〜!
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《長寿院アクセス》
住所:東京都台東区鳥越2丁目13−18TEL: 03-3851-4250
アクセス:蔵前駅徒歩4分
拝観料:志納
※拝観は問い合わせが必要です。
コメントありがとうございます。
台東区はお寺がたくさんありますよね!
私たちは、廣樂寺・西徳寺・仙蔵寺・長寿院・天王寺・全勝庵・天龍院を巡りました。
西徳寺さんはご住職が詳しく解説してくださいました。
東禅寺、九品寺は行ったことがないので参考にさせていただきます!ブログ楽しみにいています!